【キャリア】理想のキャリア

【キャリア】理想のキャリア

終身雇用が崩れ、転職が必須となってきた現代、自身でしっかりと考え理想のキャリアを描いていく必要があります。

しかしながら、どのようにキャリアを考えて良いか分からないという方が、特に若いエンジニアに多くいると感じます。
実際に私がマネージャーを務める中で、メンバーとのキャリア面談も実施してきましたが、特に若手プロパーエンジニアにおいて、自身の目指すキャリアが分からない、考えてみたけど毎回ブレてしまうといったことが多かったです。
キャリアに迷う若手に対しては、一緒に考え、目指すキャリアを導き出すサポートをしてきました。

今回は理想のキャリアを描くために、特に重要な視点について、説明したいと思います。

やりたいこと

キャリアを考える上で一番重要なのが、自身がやりたいこととなります。
一般的な社会人の場合、人生の中で40年は働く必要がありますので、出来ることならやりがいと楽しさを持って働きたいと思うでしょう。
やりがいと楽しさを感じることで、モチベーションも上がり、成果にも大きくつながってきます。
また、日本人は真面目な性格をしていることから、昨今メンタルを損ねる方も多くおり、やりがいは特に重要であると考えます。

これに関しては、人それぞれ考え方や育ってきた環境にも影響されますので、自分の胸に耳を傾け、自身が本当にやりたいことを見つける必要があります。

私自身や、過去に採用やキャリア面談の中で多くのエンジニアの話を聞いてきた経験から、以下事例を上げます。少しでも参考になればと思います。

やりたいことの例
・ICTを使って世の中を便利にして行きたい。
・直接感謝されるような仕事がしたい。
・ものづくりが好きだから、手を動かす仕事がしたい。
・過去に家族が大病を患っており、医療に関わる仕事がしたい。
・ゲームが大好きなので、ゲームに関わる仕事がしたい。

やるべきこと(需要があるか)

一番重要なのは「やりたいこと」と記載しましたが、一方でいくらやりたいと思っていても、社会から需要がなければ仕事として成り立ちませんし、仕事があったとしても高待遇を望むことは出来ません。

特に高待遇を望む場合は、こちらが最も重要な観点となります。

こちらの観点で難しいのは、需要は環境や年齢によって、変化し続けるということです。

環境的な面で、例えば技術の観点から見ると、現在AIやパブリッククラウドを扱えるエンジニアの需要が特に多くなってきています。これは10年前にはほぼなかった需要です。
また、業界の観点で見ると、DXの加速により、従来のSierやWebサービス企業に加え、非ICT企業において内製化•DX推進を担うエンジニアの需要が増えております。

年齢的な面で、例えばスキルの観点から見ると、40代のエンジニアでは実装能力より、マネジメント能力や人材育成能力が求められる傾向にあります。

私の場合、やりたいことが「ICT技術を使って世の中を便利にしたい」となり、実際の業務は「メーカー企業でのDX推進」となっています。メーカー企業の持つサービスや製品を通じて社会貢献が実現でき、やりたいことと需要のバランスが取れています。

一方、キャリア面談をしてきた中で、やりたいことと需要のバランスが取れてない事例もありました。
その方は地方出身で、最終的には地元に直接貢献できる仕事がしたい、地元で働きたいと考えていました。
非常にやりがいのある仕事だと思いますが、一方で地元に限定してしまうと、地元のローカル企業で働く、地方行政システムを専門にしているSierなどで働くなど、活躍の幅が狭まってしまいます。
その方には、一度エージェントに相談して、地方に貢献するためにどういった会社や仕事があるのか聞いてみては、とアドバイスしました。

最終的にはやりたいことと世の需要のバランスを考えてキャリアを選択する必要があります。

できること

最後はできることとなります。
これは、ポテンシャルで採用される新卒や若手にはそこまで重要ではありませんが、年齢を重ねて行くごとに需要となる視点です。

例えば、設計•実装のみを経験してきたエンジニアが、40歳になってマネジメントをやりたいといっても難しいでしょう。エンジニアとして優秀であれば可能性はありますが、一般的にマネジメントにアサインされるためには、30代のまでにある程度の経験を積んでおくことが必要になります。

また、医療系のシステムのみに関わってきたエンジニアが、40歳になってゲーム開発をやりたいといっても、おそらく中途で内定を得るのは難しいでしょう。こちらは業界にもよりますが、特に専門性の強い業界としてゲーム業界を事例に出しました。

年齢を重ねることに、新しいことを身につける機会は減り、能力的にも難しくなっていきます。
できるだけ早い段階で、自身の理想のキャリアを考え、そのキャリアを達成するために必要な能力や経験を積み上げて行くことが重要となります。