【キャリア】マネジメントとして転職する上で身につけていてよかったこと

【キャリア】マネジメントとして転職する上で身につけていてよかったこと

近年DXなどの需要により、DX部門を新規に設立する企業も多く、マネジメントとしての採用が増えてきております。私も現在の会社ではマネジメントとして採用されており、試用期間を経てマネージャーとなりました。
マネジメントとして入社する上で、特に身につけておいて良かったと思うスキル、経験について紹介したいと思います。一括りで言うとマネジメントスキルとなりますが、もう少し細かく噛み砕いて説明します。

こちらの内容は逆を言うと、マネジメントとして転職する上で必要なスキルとも言い換えられますので、特に今後マネジメントとしての転職を希望する方に読んでいただければと思います。

また、マネジメントに関しては、”【キャリア】マネジメント“でも説明していますので、よければご一読ください。

予算管理

マネジメントの重要な業務の一つが予算管理となります。時期や管理の仕方は会社によって違ってきますが、年末が近づいてくると、来年度に使用する予算をグループ単位で作成するのが一般的です。グループ単位での作成となると、作成の責任者はマネージャーとなります。

私が過去に所属していた会社では、Excelを使って予算を管理しておりましたが、グループ単位だけではなく、さらにプロジェクトベースに細分化して予算作成が必要であったため、予算作成は毎年大仕事でした。実際に複数の予算ファイルを多重で管理したりと、無駄な作業は多く苦労はしたものの、予算管理業務自体はマネージャーとして必要な業務で、それ自体は他社に行っても役に立つと自分に言い聞かせながら毎年予算作成をしておりました。

そして現職にマネジメントとして転職しましたが、タイミングが悪く入社早々に予算作成を手伝うことになりました。しかし、前職で細かいルールを経験していたため、予算の考え方は大枠最初から理解できており、慣れずに多少は苦労しましたが、すぐにキャッチアプして対応することができました。むしろ、現職でICTに関する知見を持っている人が少なかったため、その点においては私の方から抜け漏れを指摘したりと、大きく貢献できた部分もありました。

細かいルールは会社ごとに違うものの、年間ごとに予算を立てて運用するという大きなルールはどの企業でも大体共通しているので、マネジメントを目指す場合はできるだけ予算業務を経験しておいた方が良いと思います。
私の場合も、前職ではマネージャーを目指す人材には、早い段階から予算作成業務の一部を手伝わせ、経験を積ませる様にしておりました。

コーチング

最近ではリモートワークの拡大もあって、1on1を実施する企業が増えておりますが、1on1を実施する上で重要になるスキルがコーチングスキルとなります。また、人材育成を行う上でも、近年注目されている重要なスキルとなります

私が過去に所属しているメガベンチャーが当時人材育成に力を入れており、ラインマネージャーに対しては手厚い研修を行ってくれておりました。その際に私も研修をうけ1on1を実業務として担当しましたが、その後転職した企業でもコーチングスキルは大いに役立ってくれました。

特に直後に転職した会社では、ちょうど1on1の導入を検討していた時期に入社しており、人事に1on1のノウハウを説明しつつ、自身で先行して1on1を取り入れるなど、社内でも大きく貢献することができました。

今後もさらに1on1の必要性は広がっていきますので、マネージャーでなくとも、例えばメンターとして新人教育する機会や、プロジェクトで新人の面倒を見る機会などあれば、積極的にコーチング技術を学び、実践することをおすすめします。

ある程度、向き、不向きはあるものの、コーチングはただのスキルですので、教育を受けることで誰でもそれなりにできる様になります。また、1on1以外の人と話す際にも(時に家庭でも)役立つスキルです。

評価、フィードバック

マネージメントとして最も重要だと言えるのが、評価、フィードバック業務となります。こちらも最近のリモートワークの拡大もあり、それぞれのメンバーの働きっぷりを直接見て評価することが難しくなっており、如何に適切な目標を立てて、評価、フィードバックするかというのは重要度が増してきます。

また、メンバーからすると、賞与や昇給、昇格など、ある意味人生の掛かった、重要なイベントとなりますので、マネージャーとしても一際慎重に実施する必要があります。

コーンチングの項目でも話しましたが、メガベンチャー時代に会社が人材育成に力を入れていたこともあり、評価、フィードバックについても手厚い研修を受けることができ、実業務でも経験を積むことができました。特にフィードバックについては、メンバーの期待と一致しないことも多く、如何に納得感のある説明をするか、毎回苦労しておりました。そもそもメンバーと期待がずれないように、目標設定、日常の面談、フィードバックと期待をすり合わせていくとが非常に重要であり、しっかりと学習が必要なスキルであると思います。

マネジメントとして必要な業務の中でも、特に重要かつストレスのかかる業務となりますので、特に力を入れて学習、経験を積んでおくことをおすすめします。

アサイン

特に一つのグループで複数案件を行なっている場合、重要になるのがアサイン業務です。マネジメントとしては、単純に業務を回すためだけではなく、将来的にメンバーの育成も踏まえてアサインを行う必要があります。直近のグループの目標達成と将来的なメンバー育成の両方のバランスを見る必要がある、難易度の高い業務と言えます。

また、マネージャーとしては部門のアウトプットを最大化させるのがミッションとなりますので、メンバー一人一人がモチベーション高く働いて、成果を出すことも重要となってきます。

私の前職では常に複数のPoCが走っており、小規模な案件も多く、月単位でアサインを見直す必要があり、非常に難易度が高くなっておりました。プロジェクトの進捗とメンバーの育成のバランスを取るため、特に配下のチームリーダーにはメンバーとの1on1を通して、本人のキャリアプランを常に把握するように指示しており、毎月プロジェクトの進捗に問題ないかとメンバーがそれぞれキャリア志向にあった業務ができているか、両面を擦り合わせながらアサインを実施しておりました。また、メンバーにアサインを行う際にも、しっかりとアサインの背景や本人に期待していることを伝え、モチベーション高く業務ができる様に気を配っておりました。

まとめ

以上、マネジメントとして転職する上で、身につけておいて良かったスキル、経験について説明しました。ICTエンジニアにとって、マネジメント業務とは、時に面倒臭い雑用な業務に見えることもあると思います。しかしながら、組織として成果を最大化するためにはどれも必要な業務となってきます。

どの会社に行っても共通して必要になることが多い、スキル、経験ですので、マネジメントを目指す方は、チャンスがあれば積極的に学習、経験を積むことをおすすめします。