【転職】転職はマッチング

【転職】転職はマッチング

近年、転職における採用側と応募者側の意識が大きく変わってきています。
個人的には、マッチングアプリを使った恋人探しに非常に近しいと感じております。

かつては労働人口も多く、企業の立場が強かったため、企業側から一方的に選定されるイメージが強くありました。

現在、労働人口も減り、雇用も流動化している中、応募者側の立場も強くなってきており、応募者側からも企業を選ぶいう意識が強くなってきています。採用企業と応募者が対等の立場に近づいていると言えます。

特に大企業においては、かつて応募者は大企業で働くことに憧れ、黙っていても応募者が集まってきました。現在では働き方の選択肢は多様化してきており、応募者も大企業に拘らず、スタートアップや外資系企業を選ぶ人も増えてきています。

そんな中、応募者側もしっかりと自身のキャリアにあった企業を選定するという意識が重要になります。ただ内定を得るためにアピールをするのではなく、自身の望む経験が得られるのか、しっかりと企業側に確認する必要があります。

今回は転職活動を進める上で、意識すべきポイントを説明したいと思います。

入社後の業務イメージを掴む

入社後の業務内容については、求人や面接内での説明で概要を把握することが可能です。しかしながら、より詳細な業務イメージを掴むとなると、短時間の面接では難しいことがよくあります。特に過去に経験のない業界や職種に応募する際には、イメージが掴みづらく注意が必要となります。

具体的に業務イメージを掴むためには、面接で業務内容を聞く以外に、以下のような手段が考えられます。

  • 具体的な組織図や体制を説明してもらう
  • 配属先の上司や現場の社員の話を聞く
  • 面談を設定してもらう

具体的な組織図や体制を説明してもらう

業務イメージが掴めない一つの理由として、自身の役割が分からないという点があります。具体的な組織図や体制を説明してもらうことで、自身が関わる人間や、関連組織が明確になります。そうすることで自身の役割も明確になり、業務イメージも明確になります。

配属先の上司や社員の話を聞く

こちらは、一般的な企業であれば、複数回の面接の中で、直属の上司や現場の社員と話す機会が一度はあると思います。業務イメージを掴むチャンスですので、具体的な1日の業務など、より詳細な質問をしていましょう。

面談を設定してもらう

面接の中で、現場の社員が出てこなかったり、出てきても十分な話が聞けなかった場合、面接とは別に面談を設定してもらうことが可能です。
タイミング的には様々ですが、内定後に依頼するのが一般的です。内定を得ているということは企業からもぜひきて欲しいと思われているはずですので、素直に業務イメージが掴めず不安を感じていると、エージェント経由で伝えれば、ほぼ確実に面談を設定してもらえると思います。エージェントに相談する際に、念の為、上司や現場の社員の方に話を聞きたい旨伝えておくのが良いでしょう。

面談は業務内容だけでなく、採用条件を確認するためにもよく用いられ、その場合はオファー面談という形で設定されることが多いです。

私もメガベンチャーからメーカーに移った際に、内定はもらったものの業務イメージが掴めず不安を感じており、エージェントに相談したところ面談を設定していただけました。現場の社員と上司の方が面談に参加してくれ、詳細な業務説明をしつつ、上司の方からは熱烈なラブコールもいただき、最終的には内定を受諾しました。

自身を大きく見せない

かつての就職活動と違い、会社に入ることがゴールでなく、会社に入った後、理想のキャリアを達成するために必要な経験を積んでいくことが必要となります。

面接で、できないことをできると嘘をついたり、自分の能力を誇張したりすると、入社後にミスマッチが発生するリスクがあります。優秀な方であれば努力でカバーも可能ですが、そうでなかった場合、最悪担当を変えられたり異動させられたりと、思い描いていた業務が経験できなくなってしまいます。

技術や働き方も多様化している時代、企業が求めるスキルを完全にカバーできていなくても、キャッチアップできると判断されれば、十分に内定をもらえる可能性があります。
いつわらずに、できること、できないことを、はっきりと伝えることが重要となります。
その際、できないことについては、これから学んでキャッチアップする姿勢を、しっかりと見せておきましょう。

上司や同僚との相性を確認する

働く上で、上司や同僚などの人間関係は非常に重要です。特に上司については、自身の評価者となるので、価値観が合っているか、性格は合いそうかというのは、キャリアアップを目指す上で非常に重要な要因となります。

転職が一般的になったことで、一つの企業で働く期間も短くなるため、入社直後の上司というのは非常に大事になります。上司が変わって、それを契機に転職するという方も、過去に多く見てきました。

面接や面談にて、必ず一度は上司になる人と話す機会を設けてもらい、価値観が合いそうか質問をしてみましょう。
また、やりとりの中で、ある程度その人の性格も掴み、性格が合いそうかも見てみましょう。難しければ、単純に一緒に働きたいと思えるかでも良いと思います。

私の場合、前職にて非常に優秀で刺激的かつパッショナブルな上司のもとでモチベーション高く働くことができ、キャリアアップも出来たいという成功体験から、直近の転職でも上司になる方の価値観を重要視しました。

具体的には、以下のような質問を上司になる方に投げかけました。参考にいただければと思います。

  • この組織のミッション、ビジョンはなんですか?
  • 私に何を期待しますか?
  • 仕事をする上で大事にしていることは何ですか?
  • この会社で成し遂げたいことは何ですか?

私の場合、一つ目の質問をして予想以上の回答をくれた上司のいる会社を、最終的に選びました。
2社の選考が進んでおり、条件的にはもう1社の方が良かったのですが、上司を見て逆転しました。