【キャリア】これはダメだと思った人達
- 2021.11.05
- キャリア
今まで4社での業務を経験してきた中で、色々な人と仕事をしてきました。とても優秀な人、普通の人、優秀ではない人、色々なタイプな人達がいましたが、優秀であるかどうかに関わらず、これはダメだと思った人達の事例についてお話ししようと思います。
人間性がダメな人
その方は過去メガベンチャー時代に私の部下として働いていた同年代の方ですが、エンジニアとして開発経験、PM経験ともに豊富で、スペック自体は非常に優秀で実際に能力も高い方でした。
入社当初から重要PJのPMを任されるなど、周りからも期待されておりましたが、実際に業務を任せてみると色々と問題を起こし、結果上手くいかず、出世ラインからも外れて、最終的には転職していってしまいました。
業務の範囲を決めてしまう
その方は外資系出身だったせいか、自身の業務範囲をはっきりさせ、線を引くタイプの方でした。私も初めの頃はそういった考え方の人もいるんだな程度に思っていました。
ある年、その方は軽めのPoCプロジェクトを二件ほどアサインされておりました。これは、私の担当していたチームでの同格メンバーと比べると比較的軽めの業務量です。
通常時ならば、少し業務量が軽めかなくらいの印象でしたが、不幸なことにその年は退職者が相次ぐなどあり、その影響で残ったメンバーがプロジェクトを3つ、4つ兼務するなど非常にリソースが圧迫されていきました。当然、私も自身で業務を引き取るなどしておりました。
当然、その方にも幾つかプロジェクトを引き取って欲しいとお願いをしたのですが、「私の今期の目標はこの二つだけなので」と検討の余地もなく断られてしまいました。
幸いなことに、その他の同格のベテランメンバーは非常に協力的な方々で、彼らの努力もありなんとかその年は乗り切ることが出来ました。
結果として、チームのピンチを救うために、プロジェクトを巻き取ってくれた他のベテランメンバーと、自身の業務に線を引いて一切手伝わなかったその方のギャップは激しく、評価も大きく差が開く形になってしまいました。また、その方は周りのメンバーからも信頼を失っていきました。
周りが困っていたら助けようというのは日本企業的な考え方かもしれませんが、そもそも日本企業ですし、上司もそういった方を評価することは周知の事実だったため、自身のスタイルを変えられずにいたことが大きなマイナスとなっていました。
他のメンバーとの人間関係が築けない
先の説明の通り、その方は非常にスペックも高く、そのため非常にプライドも高い方でした。周りのメンバーに対してもマウントを取り気味になっており、素直にゆうことを聞くメンバーとは上手くやれていましたが、そうではないメンバーとは度々意見が衝突し、関係性を悪くしておりました。
さらに悪いことに、一度関係性を悪くしたメンバーのことは完全に見限ってしまい、同じPJにアサインできない状態となってしまい、最終的にはアサインに支障が出るレベルとなってしまいました。
私からも、自身のために少し歩み寄る努力をして欲しいと1on1で度々話をしていましたが、結局受け入れられず最終的には腫れ物的になり、アサインされるPJも当たり障りのないものとなってしまいました。
まとめ
スペック的には非常に優秀な方なので、非常に残念ではありましたが、優秀なのと仕事で実績を出せるかというのは、全く別の問題だといういい事例でした。
基礎能力が身に付いていない
次はメガベンチャー時代に私の部下として働いていた若手のエンジニアについてです。非常に元気がよく、技術習得にも貪欲なメンバーで、開発でも最新技術を積極的に取り込むなど、技術面では非常に力を発揮しておりました。
コミュニケーションミス
その方が非常に残念だったのは、非常にコミュニケーションがよろしくないという点でした。一見、明るく人当たりも良い若手なのですが、要所要所で失礼な発言をしたり、外部部門とのメールでも相手を刺激するようなことを記載したりと、度々周りのメンバーを怒らせており、徐々に周りの信頼を失っていきました。私も当時、度々火消しに走らされておりました。
当の私も、コミュニケーションの中で度々ムッとさせられることがありましたが、本人の成長のためとその都度1on1で、何が良くなかったか、どうすれば良かったかを話し合い、その都度本人も「わかりました!」と元気よく答えておりましたが、結局改善せず、最終的には転職してきました。
タスク管理ができない
もう一つダメだった点が、細い業務が苦手で度々細かいタスクを漏らしていたという点でした。重要なものからそうでないものまで様々ですが、例えば勤怠登録を毎月のように忘れてたりで、チリも積もって山になるで、最終的には私からも周りからも、あいつはやらかすから注意しろと、完全に要注意人物として認定されてしまっておりました。
まとめ
エンジニアとしては技術力もあり、なおかつ学ぶ姿勢も持っており、理想的なマインドセットであったと言えますが、基本となるコミュニケーションやタスク管理ができていなかった為、周りからの信頼も失ってしまってしまいました。基礎的な能力が身につけばエンジニアとして化けると思い、特に力を入れて人材育成を行っておりましたが、非常に残念でした。
おかしな主張を繰り返す
最後は私がメーカー時代に、私のチームのメンバーだったエンジニアの方についてです。その方は、技術力が非常に高く、チーム内でも技術相談を受けるなど、活躍しておりましたが、時々自身の意見を強行に主張し、周りを困らせることがありました。
ポイントが分からない
その方は、普段は非常に大人しいのですが、時々自身の意見を強く主張することがありました。
ある程度、その人が譲れないツボなどがわかれば、説明を気をつけることなど対策もできたのですが、主張に一貫性がなく、時には技術面、時には企画、時には戦略と様々なポイントで急に主張を始め、周りを困らせておりました。
自身の価値観をしっかり持っており、その価値観に従い主張する人は、周りからも一目置かれ、優秀な人だと見られますが、主張に一貫性がないと、ただの気まぐれな面倒くさい人と周りから見られてしまいます。
ロジカルに話ができない
その方は度々自身の意見を主張しておりましたが、私も含め周りの方はその都度丁寧に説明などを行っておりました。
基本優秀な方が多い会社だったので、みなさまロジカルにしっかりとした説明を行なってくれていたのですが、その方は逆に一切ロジカルな説明の出来ない方で、話が噛み合わず周りを困らせていました。
私も何度かやり取りを見たことがありますが、周りからのロジカルな説明や反論に対しては一切触れず、自身の主張を繰り返したり全然別の角度から意見を返したりと、全くキャッチボールにならず、最終的に周りの人が対応に疲れて有耶無耶になることがほとんどでした。
ロジカルに説明ができないことで、周りからも段々めんどくさい人だと認定されていき、そのうち周りの方も相手をせずに受け流したり、上司の私に相談が来るようになってきました。
エピソード
一つのエピソードを話したいと思います。私の担当しているPJに彼をアサインした際の話です。
まず、PJの説明として、開発するサービスの仕様について説明しました。彼が早く理解できるようにと、背景や経緯などについてもしっかりと説明していたのですが、その中で工数やスケジュールの関係でファーストリリースに入れられなかった機能についても説明しました。
その話を聞いた際に、彼は急に身を乗り出し、「何でこの機能を開発スコープに入れないのですか?ユーザーファーストじゃないじゃないですか?」と食い気味に主張を始めました。
もちろんPJとしてはそれまでに、UXの専門家なども交えた上で時間をかけて検討を進め、コスト、リリース時期、他の優先順位の高い機能などを踏まえた上で、PJ全体の総意として決めた内容でした。その背景もしっかりと彼にも説明しました。
しかしながら、どんな観点から説明しても、それらには一歳答えず、彼の主張は「ユーザーファーストでない!」の一点張り。全く話が通じません。
過去に、一緒に検討を重ねてきた経緯を思い返すと、ろくに経緯を理解しようともせずに、浅はかな反論を繰り返す彼に対して、私も熱くなってしまい、最後は「もう決まったことだ!」と強めに言い切ってしまいました。
まとめ
この方は、高い技術力を持っているにも関わらず、自分本位な主張を繰り返し、周りから段々めんどくさい人だと認識されてしまいました。自己主張自体は悪くないですが、しっかりと一貫性のある価値観を持った上で、ロジカルに主張を行わないと、ただの迷惑行為となってしまいます。
まとめ
今回紹介した方々は、いずれもエンジニアとしては非常に優秀なスキルとマインドを持った方でした。しかしながら、優秀なスキルを持っているのと、しっかり実績を出せるというのは全く別の問題となります。
特に今時のICTエンジニアは一人で黙々と開発していれば良いのではなく、多くの人とコミュニケーションを取ったり、開発以外のタスクを幅広くこなしたりと、幅広い業務を求められております。
技術力を磨くことも重要ですが、業務を遂行するのに最低限必要な基礎能力があることが、仕事で実績を残すための大前提となります。
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