【転職】エンジニアの志望動機
- 2021.11.24
- 転職
転職の面接において、最もよく聞かれる質問の一つが志望動機となります。特にICTエンジニアの場合は、技術やビジネストレンドの移り変わりも早いため、しっかり時代背景も見ながら、転職理由と合わせて一貫性のある説明を行うことが重要となります。
全体の一貫性については”【キャリア】キャリアのストーリーを考える”にて、また転職理由については”【転職】面接で転職理由を聞かれたら”でも説明していますので、よければご一読ください。
今回はエンジニアの志望動機について、観点別に気をつけるポイントや事例を紹介したいと思います。後半になる程、より大きな観点となるため、自身のキャリアや年齢に応じて、より大きな観点をメインに説明することが重要となります。
また、今回は志望動機に絞って事例、ポイントを説明しますが、最終的に一番重要なのは採用ポジションとのマッチングとなります。マッチングについては”【転職】転職はマッチング”でも説明しているので、よければこちらも事前にご一読ください。
技術の観点
特にICT業界は技術トレンドの移り変わりの激しので、志望動機に技術的な観点での理由を挙げる事もよくあります。
例えば、現在の技術トレンドであれば、AIやパブリッククラウドなどが挙げられます。現職でこれらの経験が積めずに、将来的にこう言った技術を身につけたいという場合には、志望動機の一つとして上げるのも良いかと思います。
技術観点での志望動機例
現職ではプライベートクラウドにてC向けのWebサービスの開発を担当しております。非常にやりがいはありますが、全社的な方針でプライベートクラウドを利用しいるため、パブリッククラウドを利用するのが難しく、新しくパブリッククラウドが利用できる環境にチャレンジしたいと思います。
上記では、パブリッククラウド技術の習得を志望動機とした事例を挙げております。ポイントとして以下二点説明します。
一点目は、序盤部分ですが、パブリッククラウド技術がなぜ必要かというのを、ビジネス的な背景も踏まえて説明しています。個人的にやりたいからと理由だけではなく、社会的にも必要であるという説明も交えると、より良い印象を与えられます。
二点目は後半部分ですが、現職ではパブリッククラウドが利用できないことを説明しています。志望動機への質問として、「それは現職では実現できないのですか?」という質問が高確率で返されます。現職では実現できないことを説明に盛り込んでおくと、スムーズに説明を進められます。
現在、個人的にもAI技術について学習し、資格取得を目指しておりますが、現職においてはまだデータの活用も出来ていないことから、AIの活用までには大分時間が掛かると考え、新しくAI技術を身につけられる環境にチャレンジしたいと考えました。
続いてはAI技術の取得を志望動機にした事例となります。
ここにおいてもポイントとしては同じで、前段で社会的にも必要とされている点の説明、後半で現職ではAI技術の導入が難しい旨を説明しています。
もう一つ、追加のポイントですが、中盤で説明している自身で技術を学習している旨の説明です。
特にAI技術は現在トレンドであるため、単純にチャレンジしたいという説明では、ただのミーハーではないかと見られてしまいます。そのため、自身でも学習、可能であれば資格取得まで行い、ただのミーハーではなく、しっかり技術取得のために自身でも努力していることを説明することが重要となります。
職種・役割の観点
一言でICTエンジニアといっても、幅は広く、PM、アーキテクト、設計実装、運用など多くの職種・役割があります。ある意味、こういった職種・役割もスキルの一つになるため、技術面での観点に近しい部分はありますが、職種・役割の観点を志望理由に上げる場合の事例についても説明したいと思います。
職種・役割観点での志望動機事例
上記はビジネスに責任を持てる役割にチャレンジしたいという志望動機例です。先に説明した技術観点での話に近い話ですが、ここでもポイントを2つ説明したいと思います。
まず一点めは、前半の部分となります。単純に自分がやりたいからという説明だけでなく、なぜそれが必要かという説明をしています。
二点目は後半部分ですが、現職ではそれが実現できないという説明を行なっています。
現職でも将来的にはマネジメント経験を積むことは可能ですが、基本的に年功序列の開発のため、少なくとも後数年は現業務を続ける必要があります。上長にも相談しましたが、「能力的には十分だが、上に年上のエンジニアが数人残っているため、順番を待ってほしい」と言われてしまいました。そのため、今回は思い切ってマネジメント経験が積めるポジションにチャレンジしたいと考えました。
こちらの事例では、より大きな課題解決をするために、マネジメントを経験し、将来的にPMを目指したいという説明をしています。
基本的にポイントは同じで、前半では、単純にマネジメント経験が積みたいという話だけではなく、より大きな課題を解決したいという、本人の思いについても説明しています。
また、後半では現職でマネジメント経験が積めない旨説明していますが、さらに重要なのが、現職でマネジメント経験を積むための相談を実施しているということです。自身の希望を叶えるためにしっかりと行動しているというのは、口先だけではないというアピールと、自身で課題解決のために行動できるという点でもアピールできるため、非常に重要です。
業種の観点
最後に業種の観点での志望動機について事例を交えて説明したいと思います。
社会のどういった課題を解決したいのかという、個人の思想、思いに直結するため、一番大きな観点であると言えます。特にマネジメントなどの、ハイキャリアを目指す方には、こちらの観点をメインに説明することをお勧めします。
業種観点での志望動機事例
こちらの説明では、過去の自身の経験を交えつつ、志望動機を説明している事例となります。
私も過去に何度か採用の経験がありますが、特にメーカーにいた際には人々の健康に関わる製品も取り扱っていたことから、新卒、中途問わず、こういった志望動機を上げる方が非常に多かったです。
ここでポイントとなるのは、2つ。
一つ目は、自身の過去の経験を交えて説明していることです。実体験を交えて説明することで、よりリアリティが増しますし、本人がモチベーション高く、入社も活躍してくれると印象付けることができます。より高いポジションほど、事業に対するモチベーションや情熱は重視して見られます。
二点目は、これまでに説明した観点と同様ですが、なぜ今までにそれが実現できなかったかの説明をしています。特に非ICT系のメーカーなどに応募する場合は、最近になってICTに力を入れている事例も多いですので、こういった説明がしやすいかと思います。
しかしながら、世の中DXが加速する中、御社をはじめとした非ICT系の企業でもICT利用が加速しており、成熟したWebサービスよりも、そういった企業の中での方がICTで解決できる課題は大きいと考えています。本ポジションであれば、より大きな課題解決に貢献できると考えたため、応募させていただきました。
こちらの説明は、世の中のDXの流れに乗り、ICTでの課題解決の場を広げたいという説明になります。
こちらのポイントとしては、DXの加速化という世の中の背景も交えて、自身の志望動機を説明している点です。志望動機として本人の熱意ももちろんですが、時代の流れに合わせて適応しようという、変化への強さもアピールできます。
まとめ
以上、志望動機について3つの観点を軸に、事例を交えて説明させていただきました。
全体的な考え方として、後半に行くほど大きな観点となっていきます。
ある程度の年齢やキャリアになりますと、そのポジションで求められる役割も大きくなりますので、それらに合わせて、より大きな観点で志望動機を説明することが重要となってきます。もちろん、メインに大きな志望動機を置きつつ、技術や役割などの観点での志望動機を追加で説明することも可能です。
そして、最も大事なのは、採用ポジションとのマッチングです。ある程度ベースとなる考えは固めつつ、最終的には採用ポジションに合わせて志望動機を考えましょう。
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