【キャリア】キャリアのストーリーを考える
- 2021.09.26
- キャリア
転職を検討する際に、自身のキャリアを整理しストーリーを作ることは非常に重要となります。自身の目指すキャリアを明確にすること目的が一番ですが、さらに面接において最も質問されるのがキャリアに関する内容でだからです。
著者も転職を3度経験してきましたが、転職活動を始める際に一番最初に取り組むのがしっかりとストーリーを組み立てることです。書面に起こし、何度も矛盾がないか見直し、最後には声に出して語り、自身の中にしっかりとインプットします。そうしてキャリアのストーリーを明確にすることで、選ぶべき会社も明確になりますし、面接でどのような質問を聞かれても胸を張って答えられるようになります。
理想のキャリアについては”【キャリア】理想のキャリア”でも説明していますので、お時間があれば事前に一読いただければと思います。
本記事では、実際にストーリーを組み立てる上での、具体的なテクニックを記載します。
前提
ストーリーを組み立てる上で、まず前提として覚えておいて欲しいのは、人と環境は常に変化を続けているということです。
ストーリーを組み立てる上で、自身や環境の変化は重要な要素となります。まず変化にはどういったものがあるのか、説明したいと思います。
人の変化
人の変化ですが、人は常に成長しているということと、成長に従い考えも変わってくるということです。
例えば、若いときにプログラミングの実装が好きで、自分は一生プログラミングを行いたいと思っていたとします。しかしながら、実装経験を重ねて成長していくうちに、いずれ一人で出せる成果には限度があることに気づくと思います。もし、より大きな成果を出したいという考えを持っていたならば、より大きな成果を出すためにはプロジェクトマネジメント、人材育成を学ぶべきだと気づくでしょう。
もちろん、そのまま実装者として技術を極めていくのもありです。人それぞれ考え方も育ってきた背景も違うので、判断はそれぞれ異なるのが当たり前です。重要なのは、自身でしっかりと考え、キャリアを描いていくということです。
もう一つ、例を紹介したいと思います。それは人との出会いです。先の例で、例えば優秀なプロジェクトマネージャーに出会い、その手腕に感銘を受けて、自身もプロジェクトマネージャーになりたいと考えを変えることもあるでしょう。いわゆるロールモデルにと呼べるような人材に出会えたということで、非常に幸運なことだと思います。
キャリアを考える上で、ロールモデルと呼ばれるような人を探すのも一つの方法となります。ロールモデルを設定することで、具体的な目標や働きかというのが明確になります。
環境の変化
環境の変化についてですが、特にICT業界は進歩が早く、技術や開発手法、ビジネスのトレンドなどが常に変化していきます。
そういった変化に合わせて、自身のキャリアを変化させていくというのも、ごく自然なこととなります。
例えば、著者がICTエンジニアとして働き始めた頃は、開発手法といえばウォーターフォールが主流かつ、パブリッククラウドやオープンソースもない中、大人数での大規模プロジェクトが主流でした。
そんな中、ICTエンジニアとして目指すべきキャリアは、大規模ウォーターフォールプロジェクトでのPMとなってきます。
しかし、最近のICT業界でのトレンドを見てみると、パブリッククラウド、オープンソースなどの登場で開発効率が圧倒的に上がり、少人数でもそれなりの規模の製品を開発できるようになってきました。さらにはそれにより競合も増えてきたことにより、よりユーザーのニーズを満たすことが重要となり、アジャイルといった開発手法や、PoCという手法が出てきており、社会からのニーズも大きくなってきています。
そうなってくると、アジャイル開発の手法やPoCにおけるUXなどの価値検証プロセスが出来るPMにキャリアを変更していくというのもごく自然な流れとなります。
過去のストーリーを整理
自身のストーリを整理する上で、まず最初にやらなければならないのが、過去の整理となります。キャリアを考える上でも、自身のキャリア志向がどのように変わってきたか整理することで、これからのキャリアを考えるヒントになりますし、もちろん面接でも質問されるのはほぼ確実です。
転職経験の少ない若い方にはさほど時間もかからないとなりますが、転職経験の多い方だと非常に重要な作業となります。
一般的に面接で聞かれるのは、直近の業務についてですが、企業によっては新卒で入社した会社から追って理由を聞かれることがあります。著者が面接を受けてきた中で一番厳しかった質問では、大学の学部の選択や研究室の選択理由まで聞かれました。そこまでは想定していませんでしたが、なんとかアドリブで答えられました。
こういった事例は稀ですが、少なくとも社会人になってからのストーリーは整理しておいた方が良いかと思います。
過去のストーリーを整理する上で、重要な観点となるのが、前提にて説明した「自身」と「環境」の変化です。
それぞれのタイミングで自分がどのような状況で何を考えて、社会ではどのような変化が起きていたのか、この二点を踏まえると、整理がしやすくなると思います。
過去のストーリーを整理すると、ころころとキャリア志向が変わっていて、ネガティブに捉えられないかと不安になる方もいるかと思います。しかしながら、キャリア志向が変わった理由を、自身と環境の変化からロジカルに説明できれば何も問題ないかと思います。説明の仕方によっては、しっかりと状況に合わせて適応できているとポジティブに捉えてもらえるかと思います。
将来のストーリーを整理
最後にやらなければならないのが、将来のストーリーの整理になります。将来のストーリーの中には、転職を考えている今の話と、5年後、10年後といった将来の話の両方が含まれます。
前提で説明した通り、自身や環境は常に変化するものなので、5年後、10年後なんて考えても意味がないやと思う方もいるかと思います。しかしながら、長ければ次の会社で5年、10年を過ごす可能性もありますし、今回の転職が直接10年後の目標につながる可能性は大いにあります。変化するかもしれませんが、今の自分の考えとして将来を考えることは非常に重要となります。
もちろん、5年後、10年後のキャリアというのは面接でもよく聞かれる定番の質問となります。今回の転職で、5年後、10年後どのような状況になっていたいのか、自身の今の考え方や気持ちをベースにしっかりと考えてみましょう。
著者の事例
最後に、著者の事例を紹介したいと思います。著者のキャリアについては”自己紹介”を一読いただければと思います。
学生時代
著者の学生時代ですが、幸というか、先見の目があったのか、最初からIT関連の仕事に携わりたいと考えていました。
理由としては、高校、大学時代と、電車の改札、銀行のATM、ポケベルにPHSに携帯電話と、自身で身をもってITによる生活の変化を感じることができたからで、高校時代からITで世の中を便利にしていきたいと大学も情報科学科を専攻しました。
大手Sier時代
ITで世の中に貢献したいという思いから、大手Sierに入社しました。この会社では、そのジャンルでは日本シェアNo1ソフトの自社開発に携わりました。5年ほど勤めて、かなりの開発経験を積むことはできましたが、当時は会社の体制が悪く、お客様は愚か、営業にも直接話を聞けない状況で、やりがいを感じることが出来ませんでした。
メガベンチャー時代
よりやりがいを感じられる開発に携わりたいという思いから、C向けのサービスを提供するメガベンチャーに入社しました。この会社では希望通りC向けのサービス開発に携わることができ、プロダクトマネージャー、エンジニアリーダーを経験、プロダクトマネージャーとしては担当アプリでストアカテゴリ1位を達成。キャリアの中では一番長く、8年勤めました。
ちょうど、世の中でビッグデータ、IoTが流行り始めていた時代、自身としてはWebサービスはやり切ったという思いも強く、より広い業界にてICTで貢献したいという思いが強くなりました。
大手メーカー時代その1
より広い業界にてICTで貢献したいという思いから、大手メーカーのICT部門立ち上げに参加しました。その会社は、少数のオンプレ製品は持っていたものの、ICTとは全く縁のなさそうなハードウェアメーカーでしたが、PoCや役員への報告を繰り返すうちに、クラウドなどの技術が会社に浸透し、ICTを活用したビジネスの知見も溜まっていきました。そして5年経ったあたりで、PoCのフェーズは終わり、本格的な製品開発のフェーズに入っていきます。
製品開発自体はやりがいを感じられたものの、製品開発に必要になるのはICT技術以上にそのドメイン知識や法規制となり、ICTで世の中に貢献したいという思いと、徐々に任される役割が製品化よりになっていくことで違和感を感じ始めました。
大手メーカー時代その2
よりICT技術で社会に貢献したいという思いから、大手メーカーの新規ビジネス支援部門のDXチーム立ち上げに参加しました。こちらは現職となりまだ経験も浅いことから、また後ほど更新したいと思います。
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