【転職】面接で転職理由を聞かれたら

面接において必ず聞かれるのが、転職理由となります。面接においてミスマッチをなくし、希望のポジションから内定を得るために、転職理由についてはしっかりと準備が必要です。

著者の面接官としての経験も交えつつ、転職理由を聞かれた場合の対策について説明します。

転職理由を聞く目的は？

転職理由は面接における定番の質問となっておりますが、なぜ面接官はこのような質問をするのでしょうか？
質問の目的について簡単に説明します。

キャリアに一貫性があるか

まず面接官が確認するのは、転職理由からキャリアに一貫性があるかです。キャリアに一貫性がなく行き当りばっかりになっていると、入社してもすぐに考えを変えて転職してしまう可能性が高いからです。

人の考えや環境は常に変化しているものなので、最初から最後まで全てに一貫性を持たせる必要はありません。大事なのは、その時々に、どのような背景があり、どのような考えを持っていたのか、ロジカルに自信を持って説明することです。

応募ポジションにマッチしているか

これは、志望動機にもつながる話ですが、転職理由が応募ポジションで満たされているかを確認します。採用されて入社しても、転職理由がそのポジションで満たされてなければ、ミスマッチが起こり、双方不幸な結果となります。

例えば、「実装の経験をもっと積みたくて転職を検討しました」という方がいたとして、応募ポジションでの主業務が「プロジェクトマネジメント」であった場合、完全なミスマッチとなり、入社後にすぐに辞めてしまうリスクがあります。

ロジカルに説明できているか

これは全ての質問に共通する内容ですが、転職理由を説明しようとすると、転職経験が多い方ほど説明が長くなります。その説明の中で、矛盾がないか、深掘りした質問にもロジカルに矛盾なく回答できているか、質問全体を通して志望者の地頭の良さを判断します。

事前の準備

転職の理由については、面接対策はもちろんですが、それ以前に自身のキャリアを考える上で、事前に整理することをおすすめします。キャリアの整理については”【キャリア】キャリアのストーリーを考える”でも説明していますので、よければご一読ください。

詳しくは上記の記事で説明していますが、事前に自身の過去のキャリア、現在の考え、将来のキャリアと、全体のストーリーをしっかりと整理し、何度も読み込んで自分の中に定着させましょう。
自身のキャリアのストーリーが定着することで、どのような質問が来ても胸を張って答えることができます。

応募理由についてはある程度企業に合わせてカスタマイズが必要ですが、転職理由は企業に関わらず同じはずですから、事前にしっかりとキャリアのストーリーを整理しておくと、転職活動全体もスムーズになります。

もし自身で考えることが難しければ、エージェントに頼ることをお勧めします。転職エージェントは多くの転職希望者を支援してきたプロフェッショナルですので、力になってくれることは間違いありません。
転職エージェントについては、また別の記事で説明したいと思います。

偽りなく答える

現代において面接とは、企業に採用してもらうためのゲートではなく、企業と転職志望者をマッチングするためのお見合いのようなものです。詳しくは”【転職】転職はマッチング”を御一読ください。

企業に合わせて転職理由を大きく偽わると、たとえ内定を得て入社したとしても、自身のやりたいことができなかったりとミスマッチが発生し、お互いが不幸になるだけです。

自身の転職理由を偽りなく説明し、逆に採用ポジションでその転職理由が満たされるのか面接官に質問しても良いと思います。あまりに求人票とズレがあるようでしたら、そもそも応募するべきではありませんが、求人票から事前に読み取れる情報はそこまで多くありませんので、面接は双方確認の場と考えることが重要です。

また、どんなに事前の準備をしていたとしても想定外の質問をもらう可能性はあります。事前に整理した中から、即興で答えられればそれでも大丈夫ですが、そうでない場合は素直に検討出来てない旨を説明しましょう。
大きな方針の話であれば未検討なのはマイナスととられますが、詳細の細かい話であればそこまでマイナスにはなりませんし、無理に答えても矛盾が発生してしまいます。

著者の事例

過去に経験した面接の中で、転職理由、やりたいことと、応募ポジションでの役割がズレていることがありました。

ズレた理由としては、採用ポジションの求人票が分かりにくく、元々はカジュアル面談を希望していたものの、その会社ではカジュアル面談を行っておらず、最初から面接に来て欲しいと言われたためです。最初から面接で採用ポジションの説明を聞く予定だったのです。

面接でポジションの説明を受けたのち、素直に自身のやりたいことと役割にズレがあることを説明したところ、面接官の方から私の希望によりあった別ポジションへを紹介してもらえることになりました。そちらのポジションは私の希望もにマッチしており、最終的に内定をもらって入社することになりました。

希望にあった別ポジションがあったのは偶然ですが、もし素直にズレていることを説明していなかったら、新しいポジションも紹介してもらえず、不採用になるか内定を得ていたとしても辞退することになっていたと思います。