【転職】ITエンジニアの転職のすすめ

【転職】ITエンジニアの転職のすすめ

私が過去に転職を行なってきた中で感じた、ITエンジニアの皆様に転職をすすめる4つの理由を説明したいと思います。

雇用環境の変化

皆様ご存知の通りかと思いますが、近年日本全体で雇用環境が大きく変化しております。
一言でいうと終身雇用の崩壊です。

理由は様々ですが、日本企業のグローバルでの競争力が下がってきており(GAFAや中国企業の台頭など)、終身雇用で全社員の面倒を見続ける体力が無くなってきたからとなります。
終身雇用を続けていれば、日本の企業は将来的に継続できないうことになります。

海外では、もとより終身雇用なんて考え方はなく、必要あればいつでも従業員を解雇できるというのが当たり前です。そういった環境も競争力の強さの一因となっており、日本企業がグローバルで戦うには、終身雇用の崩壊は必要不可欠といえます。

東芝での事例が記憶に新しいと思いますが、実際に早期退職制度を始める大企業も非常に増えており、定年まで同じ会社で働けるという保証が無くなってきています。

定年まで働けないとなれば転職が必須となり、現在の日本の雇用環境では望まなくとも転職が必要となってしまう可能性があると、認識しておく必要があります。

ICT人材需要の増加

ICT人材の需要は年々増えていますが、ここ数年は特に大きくなっていると感じます。
理由としては、コロナ禍におけるICTサービス需要の増大、日本企業におけるDX推進の増加などがあります。

ICTサービスの需要については、Amazonや楽天などを思い浮かべていただければ想像は容易かと思います。
コロナ禍でリモートワークも進み、ステイホームが推奨される中、買い物におけるECサービスの活用や、動画閲覧やゲームなどの巣ごもり需要などが増加しており、その開発に必要な人材も需要が大きくなっております。

DXにおいては、ここ数年、大企業によるDX推進、ICT開発の内製化が進んできており、今までICTエンジニアを募集していなかった大企業が、高待遇でICTエンジニアを求人するという応募が増えてきています。
私自身、今年度3回目の転職活動を行いましたが、DX求人を中心に活動を行なっていたため、需要の高さを肌身をもって感じております。具体的には、セブン&アイホールディングス、イオン、カインズなどの小売系や、中にはRIZAPなんかの求人も出ておりました。いずれも1000万以上の、高待遇での求人でした

以上より、ICT人材の需要は非常に高くなっており、より良い待遇や、やりがいのある仕事を見つけるチャンスとなっています。

私自身、DX案件を狙った理由としては、高待遇はもちろんのことながら、より課題がありICTで貢献できる企業で働きたいと考えていたためで、今回の転職活動でより良い待遇とやりがいのある仕事を手に入れることができました。

一つの会社で働くことのリスク

私自身、さまざまな業種の会社で働きつつ、採用も担当した経験から、一つの会社で働き続けることのリスクを大きく感じてきました。以下二点ほど、お話しさせていただきます。

一つ目のリスクは、特定の会社のルールや仕事のやり方に慣れすぎてしまうという点です。私の在籍していたメーカー系企業にて、このリスクのある社員が多かったと感じます。
どの会社にもルールや仕事のやり方というものがあり、それが他の会社で通用するものであればいいですが、そうでないものも多くあります。私のいた会社でも会社特有のルールが多くあり、仕事を進める上では必要なため割り切って対応していましたが、私自身は他の会社でも通用する部分自社特有の部分を意識して仕事するよう心がけていました(もちろん手は抜いていません)。
中途であればこういった考え方も可能ですが、他社での経験がないと自社のルールが全てとなってしまい、それに特化した進め方しかできなくなってしまいます。さらに悪いことに、社内ルールを熟知した社員がそれを武器に活躍して出世するという事例も多く、ますます社内特化社員が出来上がってしまいました。
特化すればするほど、あとからの修正は難しくなり、外部で通用しない社員となってしまうリスクがあります。

二つ目のリスクは、新しいことを学ぶことができなくなってしまう点です。こちらも私の在籍していたメーカー系で、なおかつICTエンジニア多く見られたリスクです。
私の所属していたメーカーでも、少ないながらソフトウェア製品を扱っており、その開発のためのエンジニアもそれなりの人数在籍しておりました。扱っているソフトウェアが少ないため、入社して10年近く同じ製品を担当しているというエンジニアも多くおりました。その中でも優秀な社員は、コーディング、アーキ、要件、PMと、狭い中でもキャリアアップして、それなりの経験を積んでいるのですが、そうでない社員の場合、不幸にも特定のソフトウェアの特定の工程しか経験がないという状況になってしまっていました。
そうなってくると、新しい技術や工程を勉強するという経験が積めず、転職はおろか社内異動ですら難しいという社員が出来上がってしまいます。これは、大きくは一つの経験しかさせなかったマネジメントの責任となりますが、転職や異動の申し出という判断をすれば自身で経験を積むチャンスを選べるため、行動を起こさなかった自身の引き起こしたリスクとも言えます。

過去の職場でこのような社員を何人も見てきましたが、いずれも外では通用しない人材だと感じました。私自身Managerの経験がありますので、自部門にこういった社員が配属された際には、極力多くのことを経験させるのと、新しいことを学ぶマインドの定着、常に外で通用するか自身で考えるよう動機付けを行なっていました。

また、採用の観点でも少し話をします。私自身中途の面接官を行なっていた経験があり、数十名の候補者の職務経歴書を読み、その数割と面接をしてきました。その中には1社のみで30代半ばを超えているような候補者もいましたが、正直なところファーストインプレッションでネガティブな印象を感じてしまっておりました。他の面接官の意見も同様でした。
もちろん、職務経歴書を読み込んで、一社の中でもでもしっかりと必要な経験が積めていれば最終的にマイナスにはなりませんが、一次印象が悪くなってしまうリスクは大いにあります。

理想の働き方

普通の社会人であれば、40年程度は働く必要があります。奇跡的に理想に会社に出会えて、40年寄り添うことができれば理想的かもしれません。しかしながら、人の思考、考え方は常に変化するものでし、ライフステージによっても求めるものが変わってきます。さらに、ICT業界は特に変化も激しく、一つの会社で幸せに働き続けるというのは非常に難しいと感じます。

そうなってくると、自身の思考やライフステージの変化、時代や環境の変化に合わせて、その時々に自身が理想と感じる会社で働くことが、幸せな働き方だと思います。

現在、転職が当たり前となっており、ICT人材の需要も増えている中、一つの会社で我慢や妥協して働き続ける必要がはなく、自身の努力次第で理想の環境を手に入れることが可能です。理想的とまでは言わなくても、より良い環境を手に入れるチャンスは大いにありますので、現職に不安や違和感を感じているエンジニアがいれば、是非転職にチャレンジしてもらいたいと思います。